直流(DC)電源アダプタの概要
交流電源を変圧器で降圧し、ダイオードで整流(これを整流回路という)し、さらにコンデンサ等で平滑 (これを平滑回路という)し、 安定した直流電源にする装置です。 以降に、整流・平滑について、概略を説明いたします。
交流(AC)電圧について
実効値AC100vが、東日本では50Hz、西日本では60Hzの振幅している正弦波のことです。
一般に交流の電圧・電流の大きさは実効値であらわし、AC100vの実効値のピークを出すには、 √2x100vですので、最大・最小値が±141vとなります。
交流電圧波形
交流は変圧がしやすく、また送電しやすいために、商用電源は交流が使用されます。
もっとも発電所(水力、火力、原子力)はすべて交流を発電しています。
一方、家電のほとんどが直流を使用します。ここに直流電源アダプタが必要となるのです。
例外として、ミシンや掃除機など、モーター稼動部に交流電源 、制御部分に直流を使い分けている機器もあるようです。
右図は、変圧器で電圧を変圧後(変圧とは、例えば交流100Vの電圧を交流10Vまで降圧することです。)、の回路を流れる交流電圧です。 矢印A・Bは上図のような振幅の交流波形になります。
変圧器について
右図は、変圧器で電圧を変圧後(変圧とは、例えば交流100Vの電圧を交流10Vまで降圧することです。)、の回路を流れる交流電圧です。 矢印A・Bは上図のような振幅の交流波形になります。
ダイオードについて
ダイオードは電流を一方向へとながし、その逆方向へは電流を流さない特性があります。
この特性を生かし、整流をおこないます。入力側(電源側)の極性が入れ替わっても出力側が一定の極性になるようにします。
半波整流について
回路にダイオードをいれます。矢印Aは通常にながれますので、波形は図のようになり、これを半波整流波といいます。
全波整流回路について
交流の全サイクルを利用するもので、「全波整流回路」といいます。下図のような振幅です。次に代表的な回路を記載します。
センタータップ
変圧器の一次側に交流電圧が加わると、二次側のa・b間とa・c間に変圧器の巻線比に応じた交流電圧が生じます。この交流電圧はc点がa点に対して+となる半サイクルのとき、ダイオードD2で整流され、矢印Bの方向に電流が流れます。また、b点がa点に対して+となる半サイクルのときはダイオードD1で整流され、矢印Aの方向に電流が流れます。その結果、負荷抵抗RLの両端には上記図の波形が得られます。
変圧器の一次側(入力側) が変圧器を通し、変圧された交流電圧が二次側出力されます。変圧器の二次側(出力側)にセンタータップ「Y」を引き出します。
ブリッジ
4個のダイオードによってブリッジが組まれた整流回路をブリッジ全波整流回路といいます。変圧器の一次側に交流電圧を加えると、二次側には電源変圧器の巻線比に応じた交流電圧が生じます。二次側の交流電圧の極性がa点で+、b点で≠フなる瞬間には、図の矢印Bの方向へ電流がながれます。反対の極性の場合は矢印Aの方向に電流が流れ、負荷抵抗RLの両端には上記図の波形が得られます。